my trivial daily life

観劇備忘録のようなもの

春から冬へ

本を読むとかTVを見るとか音楽を聴くとか、そういう比較的容易い娯楽にもならない娯楽が、いつの間にか無くなっていて、なんて自分は忙しない日々を生きているのか、と思う。
掌から乾いた砂が零れていって、気が付くと浦島太郎がもらった玉手箱をあけたような、不思議な魔法にかかった気分。我ながらつまらないやつだなあ、と思う。
でも、仕事で得られるカタルシスはあって、きっと私はそれが好きなんだと思う。それはエンタテイメントで味わえる類のカタルシスよりもきつくて終わりが無くて、ほんの少し濃いから、なのかしら。ううん、やっぱりちょっと違うかな。そもそも質が違うモノを比べても仕方がない、よね。
なんにしろ、なんて気分転換がヘタなんだろう、と自分に対して思う。メビウスの輪みたいな毎日のループを繰り返して、月日が流れていく。それなのに私は少しも大人にならない。そんな気分。
少しだけ、成長できていますように。
メビウスの輪を手繰りながら、それが実は緩やかな螺旋で、ほんの少し高いところまで上れていたんだって、いつか気が付きますように。
そう祈るしかない。
さもない日々でも。