my trivial daily life

観劇備忘録のようなもの

吉祥寺にて箸を買う

小雨の土曜日。今日は東京に出てくる友達と2年ぶりに会う。新幹線に揺られて本を買い出しに来たというが、ついでに吉祥寺で箸を買うというので、それにつき合う。最初「はぁ、箸? 何故にわざわざ箸???」と思ったのだが、行ってみるとこぢんまりした食器類が置いてある和の雑貨屋さんだった。店内には和テイストが好きな女子ならたまらないような、麻布の桔梗や朝顔の花や葉っぱのコースター(端を立ち上がらせて縫製してあるとこが憎い!)があったり、太さ厚さ、木材が微妙に違う靴篦が置いてあったり、いびつで可愛らしい陶器が置いてある。
お目当てのものは竹を油分を煮出してたき火の煙でいぶしてある箸だという。見てみると、箸の先は非常に細くなっている。これだとご飯一粒一粒もつまめるし、魚を食べるときも身をほぐしたりしやすく、自分の箸使いが格段にアップしたような気になれると言う。
燻した竹の独特の模様と軽くて丈夫そうな滑らかな質感、それと1センチ刻みの箸のバリエーション。手作りなので色も太さも微妙に違い、複雑な味がある。子供用も作り始めたとかで、つい娘の18cmのものと自分用の21cmのを購入。わたしのは在庫を見せてもらって中からたった一膳、竹の節が浮き出たものがあったので、模様が面白くてそれに決めた。節があるのは当然ながら数が少ないので、友人も違うサイズでそれを見つけて購入していた。
お店を出て井の頭動物園に向かう。駅付近から遠ざかるにつれて街路樹と井の頭公園の緑が混じり、次第に緑が濃くなっていく。空も高くなった気がして、ついつい深呼吸したくなる。この道がかなりお気に入りだ。おまけに井の頭動物園は小学生は無料なので大変ありがたい。モルモットを膝に乗せて撫でたり、熱帯園でオオハシを見つけたり、遊園地コーナーで遊ばせたり、猿山の猿を眺める。サルやペンギンなど群れている生き物を見るとき、何故か自分を投影させたり、似た人を捜したりしてしまうのは何故だろう。他の動物にはない複雑なファクターをたっぷり持った猿は他者との関係性もあって、行動そのものが見ていて一番飽きない。
ひとしきり遊んで駅で友達と別れ、お気に入りの白玉豆大福を買って帰る。わたしも娘もあんこ嫌いだったのだが、ここの豆大福は食べられる、というか美味しいと思うという一品。欠点は1個210円というお値段かも。

お天気は生憎だったけれどまったり楽しんだ一日。