my trivial daily life

観劇備忘録のようなもの

必要最小限という呪縛

旅支度が苦手。数日前からあれこれ考えた挙げ句、結局前夜まで何もせず、出かける直前までバタバタしていることがままある。とはいえ以前はバス会社のバイトで週末になると添乗していたのだ。その時は今では想像もつかぬ位非常に旅支度が手慣れていたものだ。旅セットは常に完璧で過不足無く補充され、一泊程度の支度だったら5分でできた。ところが、子供が生まれ旅をしなくなって、旅が日常のモノではなくなってしまってから、どんどんとわたしの旅支度下手は悪化の一途を辿り、支度をしなければならないという意識だけに苛まれるようになってしまった。何を持っていくかを頭の中で幾度と無くリストアップしていても手が動かない。決められない。それ故に余計に支度が捗らないと言う意識だけがのしかかる、といった有様。沈鬱な気分の儘、ギリギリになって支度をはじめ、「こんなもんでいいか」と適当に纏める。結果、アレを持ってくれば良かった、これが足りなかった、ソレは不必要だった、と思うのである。
思うに、わたしは必要最低限という概念に呪縛されているのではないかと思う。必要な物は現地で買い足せばいい、不要な物は念のためのもの、足りないよりマシ、なんとかなるものだと思ってはいても、無駄遣いしてどうするの?とか、荷物を重くするのは嫌だ、とかで、最後までわたしの脳内は混乱を来しているのである。子供の荷物は、寒かったら、とか、暑かったら、とかで余分は承知なのだが、その分自分の荷物は増やしたくない、という意識が働いている。それに何より、旅先で使い切るスッキリ美しい必要最低限でいたいのだと思う。
というわけで今回もギリギリまで支度せず。何度帰省しても完璧な旅支度にはほど遠い、という情けない有様なのである。