my trivial daily life

観劇備忘録のようなもの

味噌汁とシチューと白樺ゼリー

ご飯のタイマーセットを忘れたし、今日は金曜日なので、夕食は外食することにした。娘が選んだのは食品メーカーの系列のファミレス。もうその量では足りないくせに、おまけ目当てでいつも娘はお子様ランチを頼む。しかし、いつも籠の中から選べたおもちゃが、今回渡されたのはコイン一つ。
「今、ガチャポンで対応させていただいています」
お店の端にちょこんと置かれた小さなガチャポン。でも、どう見ても中のカプセルからかいま見える中身が、ちゃちい……。ガチャポンができるのは楽しいが、やはり当たった物はつまらなかったらしく、落胆した様子。

わたしはといえば、メニューの中に「期間限定 北海道フェア」と書かれた物があって、いくらや鮭と言ったいかにもなメニューの中にあった、どのへんが北海道なのかが分からないビーフシチューをセレクト。ご飯、ビーフシチュー、おぼろ昆布の味噌汁、白菜の浅漬け、白樺ゼリーというセットだった。白樺ゼリーなど見たことも食したこともないのだが、まぁ、白樺といえば北海道かもしれない。
出てきたのは薄茶色のシロップのかかった透明なゼリー。白樺の樹液は亜鉛を多く含むらしく、体には良さそうなのだがちょっと怖い。しかしメイプルシロップみたいなものだろうと予測をつけて食べてみた。たしかにあの手の甘さ。思ったより不味くない。しかし、一口ねだった娘は「カブトムシになった気分」と称した。そう言えば白樺の幹にはねっとりした、液体と琥珀の中間のようなモノ*1がよく出ていたなあ、などと遠い夏の日を思い出す。
それにしてもあの献立は、北海道のイメージなんだろうか。たしかにおぼろ昆布の味噌汁は食べていたけど。しかし、北海道民はシチューと味噌汁を一緒に食すというイメージでもあるのかなあ、などと、少々納得できない思いもしたりした。いや、美味しくいただきましたけども。

日も暮れて、店を出ると、日中は暖かかったのに、夜は寒かった。風がすごい。でもこうやって春になっていくんだろうなと娘と手を繋ぎながら家へと歩いた。

*1:乾く前の薄茶のセメダインとでもいうか。