2005-09-28 珠 note 溜息になって この掌にふわりと落ちるのは夏の終わりのしどけなさ 秋の初めのやるせなさ 幾度も巡った 道程は 百日紅散る雨の中 幾重も纏った 韜晦は 金木犀薫る風の中 うねりながら よろめきながら のたうちながら うめきながら まあるく つめたく 冷えていく 掌の珠を なんと 名付けようか 何と 呼んだなら 相応しいのだろか