my trivial daily life

観劇備忘録のようなもの

ごろごろり

きっと心にも反射神経みたいなのがあるんだと思う。
そしてわたしはその方面の反射神経が異常に鈍い。咄嗟に笑ったり、泣いたり、怒ったり、反論をしたり。その場その場で、適切な(自分の気持ちに素直な、と言い換えてもいい)対応ができたら、どんなにかいいだろう。
その場ではまごまごしたり、なにかが違うと心が訴えていてそれを考えているうちに過ぎてしまったり。過ぎてしまった言葉は取り戻すことも言い直すこともできないし、言えなかった思いは沈殿して、心が波立つたび、濁っていく。そんなことがとても多い。

そしてその夜、なにか納得のいかない痼りを抱えながら、何度もそのことを反芻し「ああ、あのとき、どうしてこう言えなかったんだろう」「いや、寧ろ何も言うべきではなかったのじゃないかしら」という鈍い後悔に苛まれる。寝返りを打つたびに心の痼りがごろりと揺れる。


ごろり。ごろり。


痼りを撫でさすりながら、もし今度同じことがあったらどうすればいいかとシミュレーションを繰り返す。でも、それが自分一人の問題ではない以上、人が関わることに関して、いくらこんなシミュレーションをしてみても意味がないんだと気づく。

強くなりたい。優しくなりたい。もっともっと大きくなりたい。



明日は晴れますように。