my trivial daily life

観劇備忘録のようなもの

古畑任三郎

新春ドラマスペシャル二つが同じ時間帯に重なってしまったので、フジテレビの「古畑任三郎 すべて閣下の仕業」を見ながら、TBSの「ブラックジャックによろしく〜涙のガン病棟編〜」を録画する。
古畑は脚本も配役も相変わらずの安定感。そしてさすがは主演の田村正和さま。あれから幾年経ったのか。それなのに時間の流れを感じさせない違和感のなさ。いや、非日常がここまで来ると、逆に自然になってしまうのかも。三谷さん独特の人を食ったようなギャグや、一体どこの国の閣下なのかも分からない無理な設定も、犯人役の松本幸四郎含めていたってシリアスに演じられると余計に味わいが出ると言うもの。
最初に犯人が分かると言う推理ドラマは本当に掟破りだと思うが、これを胡散臭さで煙に巻く腕力はさすが三谷ワールド。
難を言えば重厚(すぎる)な配役に対していつも出てくる軽妙(すぎる)な脇役。最近大人気の八嶋智人が、今まではレストランのウェイターやタクシーの運転手など、印象的な怪しい人物で登場していたのだが、今回は本当にたっぷりと出てくる。ヤッシーの味(怪しさ)はこういう感じでは出ないと思うんだけどなぁ。勿体無くてもチョイ役で出てくれたほうがゴージャスだったかも。
重いほうが勝ってしまうと、あの素っ頓狂な今泉君や西園寺刑事や向島巡査が懐かしくなる。
と思っていると、なんと深夜1時25分から「今泉慎太郎」という小粋な10分間のドラマが今回もある。こっちは思い切り軽いのであろう。お見事。