my trivial daily life

観劇備忘録のようなもの

避難先

母から電話。母の妹(つまりわたしの叔母)がたった今帰ったばかりだという。で、ピンと来た。叔母はとても面倒見が良く、けして悪い人ではないのだが、まぁなんというか、中間がないので、あることないこと話が極端に振れてしまう。たとえば、叔母のお世話に甘えていると、わたしは優秀で美しい天使の如き存在だが(笑)、連絡しないでいると変人の冷血漢になっている。帰省すると連絡すると空港にわたしたちを迎えに来て、叔母の家に拉致され、実家に帰れない。そのうち叔母の家を継ぐことになっている、などなど、ちょっと困ったな、という感じの人なのである。その自己解釈に基づく愛情の苛烈さが正直わたしは苦手なので、この数年申し訳ないと思いつつも、叔母のお世話焼き光線から娘を抱えてそそくさと逃げている。
母の話を聞いてみると、叔母の意に添わない母の発言があって、それが端を発して、あることないこと色々言われ、疲れ落ち込んでわたしに電話してきたのだった*1。話を聞いてくれるだけで落ち着く、どんな風に言ってくれるか、聞きたかったと言う。なにをしてあげられるわけでもないのに、こんなとき、真っ先に電話してくれるなんて、相当わたし信用されたもんだなぁと自分にビックリ。そして、クヨクヨしている、そんな母をかわいいな、とか思う。*2
心が揺れるときに、何を言ってあげたらいいんだろう、なんて、正直未だにわからない。あなたの娘はあなたが思うほど、人間できてないんだけど、とか思いながら、母が少し落ち着いた声になるまで話をする。
きっとこんな風に、わたしもあなたに助けられてきたんだね。そしてこうやって、返せる日が来ているんだね。とてもあなたには及ばないけれど。こんなわたしでも、わたしに聞いて欲しいと、思ってくれる人がいる。そのことがとても幸せ。
(でも、ちょっと自分も甘えたい、とか思っているあたりがまだまだです(笑))

*1:今回が初めてじゃないんだけどね

*2:いつもは母も結構気の強いほうである。