my trivial daily life

観劇備忘録のようなもの

My Colleagues

歓送迎会。出ていく人と入ってきた人と、戻ってきた人と、転任する人と。今回わたしは迎えられる人。
案内された席は女子が楽しそうに固まっている端の方ではなく、真ん中の四方全員男性の席。む、むさくるしいにもほどがある。困ったなあと思っていると、ほどなくして女神様が「あっちのお料理、とりにくい!」と移動してきて隣に座ってくれた。女神様は女子群れるの図が多分苦手な人。でも何故か、わたしにはそういう匂いがないのか、そばに来てくれる。こういう人に警戒されないのはなんだかとっても嬉しい。
まずは終わった仕事にお疲れさま。ここ1ヶ月死にそうに働いていたので、みんなの乾杯にも開放感がある。やっと普通の日々に戻れる。
海外出張から帰って来たばかりの女神様は、お疲れ気味かつ、酔いも手伝ってか、そのおとなしそうな見かけとは裏腹に、行っていた国のお料理のように上司や同僚その他諸々時折スパイシーなことを言い放つ。そのバサバサと斬る物言いが素敵。2人で笑って心おきなく料理を食す。
「旅行、行きたいんだよね。女1人でも安全で、でも都市じゃないところがいいなあ。たとえば…」と言うと「ベトナム!」と声が合ってにんまり。
「やっぱり?」とわたし。彼女も「わたしも行ってみたいんだよね、行ったことなくて」と言う。このところわたしの旅行熱は上がってしまっていて、どうにもこうにも、旅の空と風に焦がれているのだ。周囲の人と行ってみたい場所を挙げてみたりなどして、楽しむ。
帰り道、最も責任ある仕事を任されていたマネージャーと一緒になり、「ゆっくり休んで下さいね」と言うと「ましろさんはタフだと思う」と言われた。
「僕はそうは見られないけど年々ヘロヘロになっていくよ」
「あはは、○○さん、繊細ですもんね。死にそうな顔して歩いてましたよね。わたしもこれでぎゃあぎゃあ騒がないでやれればかっこいいのにって思いますけど、どうにも騒いでしまうんですよ」
「いや、いくらでもやれますよ。また手伝ってください。」
笑って、今度呑みましょう、と約束して別れた。帰り道、酔ってけだるくなりながら、ぼんやりと思い出した。
仕事がキツいので「僕はヒモになりたい」とか冗談を言うので、「じゃあ、わたしはアラブの石油王に見初められて働かないで暮らしたい。無理だけど」などと笑っていたら、「いや、ましろさんは魅力的だと思いますよ。」と頷きながら言われた言葉。
励ましてくれたんだろうな、とか思いながらも、なんだか心の脆いところを触られたみたいで、困ってしまった。ああ、まだまだオトナの女じゃないんだなぁ。