my trivial daily life

観劇備忘録のようなもの

やってしまった

朝、会社の自販機でジュースを買おうして気づいた。・・・財布がない。
思わず呟くと、隣の席の男性が「財布、忘れたのか。じゃあ、ジュース代、カンパしてあげる」と100円玉を2枚くれた。斜め向かいの女性が「じゃあ、お昼ご馳走してあげる」と言ってくれた。女神様に見えた。
いい大人が情けない。。。。。恥ずかしい。

向かいの女性(ちょっとシニカルなキャラ)が「健康保険証でお金借りられますよ」とニヤリ。
いや、借りません。頑張りますよ、200円握りしめて。

お昼に誘われて、付いていったら、女神様はデザートもつけてくれた。
「今度飲みに行こうって誘っておきながら、ずっと行ってなかったから」と言う。
そんなの、気にしなくていいよ、忙しいの分かっていたから。
お世辞やお愛想でそんな社交辞令を言う人じゃないって、分かっているから。
そんなことを言いながらご飯を食べた。情けなくて気恥ずかしいけど、ほんのり、幸せ。

しかしいつまでも200円握りしめているのは、小学生じゃないんだから、大変所在ない。で、いつも関わりのあるプロジェクトリーダーに「お財布忘れちゃって〜」と泣きつく。直属上司や他の人にはなんだか言いにくいのだけれど、この人は唯一、ちょっとそういうアレ(どれ?)な私を見せやすい。
「月曜日返しますから、1000円貸してくださいぃ」と言ったら1000円じゃ不安でしょ、ともう1000円貸してくれた。情けないけど、安心した。

ところがところが、その日は残業。終電がなくなって、結局タクシーで帰宅の羽目に。
タクシーの運転手さんに事情を話すと、運転手さんは笑って「そんなだったら、貸してあげたっていいんだから」なんて言う。
「ええっ、そんなの、危ないじゃないですか。見ず知らずの人間に」と言ったら「いや、そう言うお客さん結構いますよ」との答え。
殺伐としたご時世に見えるけど、世の中捨てたもんじゃないなぁ、と思う。
自宅前で待っていてもらい、お財布を見つけて支払いを済ませたけれど、優しい運転手さんはちゃんとメーターをとめてくれていた。

みっともなくて、顔から火が出そうだったけど、でもそんなときこそ、なんだか優しさが沁みます。
それにしても、しっかりしようよ、わたし。