my trivial daily life

観劇備忘録のようなもの

夏色

学区内のPTA主催で親子会。昨年は校庭で遊んだのだが、今年は工事で使えないため、地域の会議室を借りることになった。室内で伝言ゲーム、ビンゴゲームをし、外に出て恒例の西瓜割りをする。今年は木の棒ではなく、新聞紙を丸めて作った棒なので当たってもヒビ一つ入らない。結局、表側はピカピカした割れないままの西瓜を切り分けることになる。子供たちにかかると大玉が跡形もなく消えていくのが楽しい。娘は最初から最後まで座り込み、大きな3切れをじっくりと平らげていた。
食べ終えて後かたづけをし、外に出ると、太陽はギラギラと真上にあり、脳天を灼くかのごとくであり、足下のアスファルトの舗道は熱気を発し、確実に体温より高いであろう空気が体に纏い付く。くらくらしながら歩いているわたしを横目に娘は鼻歌交じりに軽快に木陰まで走っていく。帰宅してエアコンの下で廃人のようになっていると、娘はビンゴゲームの景品の絵の具セットで水彩画を描きはじめる。
東京で生まれ、ここで育ち、ここ数年保育園や学校というエアコンのない場所で夏を過ごしてきた彼女は、ヒートアイランド現象も、この焼け付く日差しも、取り立てて騒ぐほどの事件じゃないのだろう。
くっきりと水着の跡が付いた、こんがり焼けた娘の腕を見て、夏色だな、と思う。