my trivial daily life

観劇備忘録のようなもの

コスモスと人工の森

午後から友人と昭和記念公園*1へ行く。この友人とは○時に何処でという明確な取り決めがない。以前セミナーで統計的に人は二分され、計画を決定し一つ一つ実行していくタイプと予定は未定であるタイプに大別されるというのを聞いたが、どう考えてもわたしも友人も後者。キッチリ予定を組むことが苦手である。期限などは区切られないでアバウトな方が楽だし、何時にとか言われるとプレッシャーになる。予定外のハプニングで違う方向に流れてしまうことも歓迎する、「楽しかったらいいや」という結果オーライ型なので、待ち合わせは準備が出来てから、相手に携帯メールを送るという他人様から見たら非常にルーズな待ち合わせである。

それでも無事落ち合えて電車に乗ると昼の時間帯で下り電車とは思えないほど三鷹から先の中央線がものすごく混雑していた。人身事故で電車がストップしていたらしい。というわけでラッシュ時顔負けのすし詰め状態で西立川駅へ。駅を降りてすぐ昭和記念公園の入り口、というか昭和記念公園のためにあるような駅だった。他には最近出来たらしい駅前のマンモスマンションとその住民のためにあるようなスーパーしかない。生憎曇天ではあるが、郊外の空気を感じつつ、園内へ入る。
肌寒いので水鳥の池でボートに乗るという気分ではなく、広大な園内を右周りに回り出す。みんなの原っぱのシンボルとなっている大きな木の木陰に入ってみたり、原っぱでグリコをして遊んだり。広大な芝生の上はお天気が良ければもっと気持ちが良かっただろう。加えて今回の目当ての一つはコスモスだったが原っぱの花壇は先日の台風の影響で見るも無惨に枯れ野と呼ぶしかないような状態になっていた。コスモスの丘のほうも心配だったが、こちらはまだ被害が少なく見頃で、一面のコスモスは台風が来ていなければさぞかしもっと美しかっただろう、と思われる。しばし美しいコスモスを被写体にカメラタイム。
以前学童の遠足で来たことがある娘はこどもの森*2に行きたくて仕方がない様子。急かされながらこもれびの丘を回る。ここには様々な趣向を凝らした遊具が置いてあることは以前ホームページで見て知っていたのだが、着いてみて、娘が急いていた気持ちも一目で納得する。最初に目に入ったのは森の家。店や事務所や工房や子どもの医療所などが小さな木造の小屋に美しく配置されている。レトロな雰囲気でありながら良く計算された建物といった印象。じっくり見て回りたい衝動に駆られるが、先を急ぐ娘の後を追い霧の森へ。水がないのに湧き出てくる霧。まるで霧だけで満たされた池のようで幻想的だ。そこでの記念撮影もそこそこに娘が一目散に向かったのは雲の海と呼ばれるフワフワドーム。空気の入ったドーム状のものがでこぼこと広がっていて巨大なクッションと言うかトランポリンというか。娘は全ての山を渡り歩き、親にも目もくれず飛び跳ね回る。大人も参加しているし、あまりにも楽しそうなのでわたしも裸足になって便乗してみた。突起には様々な傾斜が付けられていてその不安定さがスリリングである。その横を子どもたちはとりつかれたように転んだり滑ったり跳ねていく。ただ飛び跳ねるだけのことがこんなに楽しいとは思わなかった。小一時間は遊んだが、それでも物足りなさそうな娘を他にも回ろうと薦めて虹のハンモック、森のとりでへ。
つくづく思ったのはどの遊具も非常に遊び心があって、独創的で、美しくて、細部まで良く作られているということだ。大人が本気で楽しんで遊んで作った場所という感じが伝わってくる。こどもの森の終了時間になったので、月の丘のビー玉が埋め込まれた月球儀やワクワク広場の楽しくなるような意匠を凝らした敷石などを眺めて出口へ向かう。そこここに小さなオブジェや仕掛けがあって非常に楽しかったし、ディテールに手抜きしていないのが好感が持てる。自然が美しいことなど百も承知だが、使う人や周囲との調和などを配慮し考え抜かれた人工物もけして捨てたもんじゃないなと思う。まだまだ発見していない場所や愛でていないオブジェがありそうなので、是非また来よう!と言って園を出た。桜の木もいっぱいあったので春にも美しいだろうし、他にもプールやバーベキューガーデンもあったので夏にはプールで遊んでからバーベキューとか、色んな楽しみ方がありそう。今度は良く晴れた日にピクニックシートとお弁当を持って午前中から行こうと思った。ともあれ、こんな楽しい場所に出不精のわたしを連れて行ってくれた友人に感謝。