my trivial daily life

観劇備忘録のようなもの

ひたすら編む

27時間テレビをだらだら見ながら、手を頻りに動かす。今年の夏休みの自由研究に女の子たちはマスコットが多いとか聞いていたので、同じではおもしろくなかろうと、娘に手編みを教えることにしたのだ。針も道具も要らず安全だし、基本的には芯となる紐と結ぶ紐を編んだり結ぶバリエーションなので、道具を使ってする紐作りよりも、バリエーション豊かな小物が作れる。
とはいえわたしも素人。人に教えるにはまず練習と思い、コツが分かったら娘に伝授していく。綿の糸で結び方を教えてあげると意外に習得が早く、左上ねじり結び、右上ねじり結び、応用で平結びを一日でマスターしてしまう。始めたら面白いらしく懸命に無心に糸を結んでいくのだ。上手になったところでヘンプヴァインという麻糸にしてあげると、綿よりも摩擦が多いせいか意外にもこちらの方がより上手に編めた。早速3つの結び方でできるブレスレットを作らせると、もっともっとやりたい!という。なのだが、よく使われる四つ組という編み方の解説が難解で、わたし自身がこんがらかってしまっていた。三つ編みを一本増やして立体的になったようなものなのだが、あれを感覚で編んでいる人は多いと思う。一本増やして更に細かな手順で解説されると、逆に細かすぎて難しく考えてしまい、まるで要領が分からなかったのだ。
そのままでいるのは悔しいので、おもむろに練習を始めたところ、ふと会得し、嬉しくなって手が止まらずどんどん編み進めていく。娘に教えてあげようとすると、わたしが苦戦した様子や解説書のこんがらかり具合に苦手意識を持ったようで、今ひとつ乗り気でないようだ。しかしわたしのほうは、そのシンプルで美しい組み方に妙に感じ入り、手が止まらない。これでスニーカーの紐とか巾着袋の紐とか、髪を結ぶリボン代わりとか、それこそいろんなものが編めそうな勢いなのである。